2022/10/23(日)女性交流登山in五岳山

2022年10月23日(日) 女性交流登山in五岳山

リーダー:Y津  参加者:T田、M田タ、Y内、S、T口ァ、M高、T永昌、T永忍、N山、Y田、K野 計12名

≪行動≫

8:00善通寺五岳の里・市民集いの丘公園第三駐車場集合―(挨拶、体操、地図読み)

8:50出発・・・9:00善通寺五岳の里・市民集いの丘公園にてトイレ休憩/9:05大阪峠に向け出発・・・9:20大阪峠着(チェストハーネス装着説明、実施、救助隊佐藤先生の説明)/9:50我拝師山頂上に向け出発・・・10:15頂上手前にてロープワーク

11:40出発・・・11:50我拝師山頂上着/12:00無線交信、昼食、ロープワーク

13:10出発・・・・我拝師山下りの崖場でのロープワーク・・・・14:15出釈迦寺奥の院捨身ヶ嶽禅定着・休憩/14:25出発・・・15:00善通寺五岳の里・市民集いの丘公園第三駐車場着-反省会―15:15解散終了

≪内容≫

秋晴れの空のもと善通寺の五岳山にて、総勢41名の女性交流登山が開催されました。今年は、例年より多くの8団体(高松勤労者山の会、高松ハイキングクラブ、さぬき山歩会、五色の峰、善通寺山の会、観音寺あけぼの山の会、観音寺ハイキングクラブ、丸亀しわく山の会)の参加と救助隊の方々3名の応援をいただき大変盛況な交流会となりました。

実は、気軽に参加を希望したのですが地図読み、

ロープワークともに、登山の時にいつも初心者みたいで体得できておらず、また後日県連に原稿の提出依頼を受け昨夜は、一抹の不安をおぼえながら当日を迎えました。私は、女性交流登山に参加するのは今回で2回目ですが、救助隊の方々の応援は初めてだったので興味津々でした。が、ご挨拶の後にS先生の「ロープのザック収納はどのようにしているのか?」の質問から始まり、口調はとても優しいのですが内容は厳しく的を得た話から今日は、いつにも増してしっかり体得しないといけないと一気に気が引き締まりました(いつも一生懸命に聞くのですがすぐに忘れてしまいます)。各団体それぞれにリーダーからの地図読み講習が始まりました。リーダーのY津さんが力説です。しわくも3班に分かれて班長さんが銘々に細かく説明してくれました。

その後、駐車場を出発し筆の山と我拝師山の間の大阪峠まで歩き、チェストハーネスの装着説明が我がしわくの山津リーダーより始まり、出来るまで丁寧に教えていただきました。救助隊のS先生から「山を歩くときに何故リーダーは一番後ろでいるんかなぁ?」「リーダーは後ろから何をしてるのやろうか?」「皆が安全に歩けているのかの確認しているんか?」「皆さん、どうですか?」聞いていた皆は、自信なさそうに小声で「安全確認」や「スピード確認」との声が聞こえました。私も安全確認かなぁと思いました。S先生が「山岳遭難事故で一番多いのは何だったかなぁ?」「道迷いやろ?」そしたら、リーダーが後ろから皆の安全確認を一生懸命に眺めとっても、「道に迷ったらどうするん?」「先頭を歩くのは誰?サブリーダーやな。先頭はルートも確認しながら、危険個所も確認、スピードも確認、たくさんの役割があり大変やな。これって、リーダーさんの役割やな?じゃあ一番後ろのリーダーさんは何しているんやろう?」「一番後ろを歩くリーダーさんは、一番前を歩く沢山の役割をするサブリーダーさんを育てて見守りリーダーに育て指導する役目なんやで!」「どんどん先頭をいろんな会員さんに歩かせて勉強させてリーダーを出来る人に育てていかないかんのやで」とのお答えでした。納得のいくお話でした。

いよいよ登山開始です。我がしわくは我拝師山(481m)を登ります。S先生「班員のスピードを確認しながら登っているか?」「しんどい登りやからとゼイハア言いながら80%も90%も体力を使わせたらいかんのやで!」「下りに体力を温存しとかないかんから上り50%、下り50%で配分したスピードでいくんやで」とか「危険個所の伝達は必ず後ろの端まで各自が伝達すること!」当たり前のようなことですが、できていたり出来ていなかったりでした。頂上手前に急登が現れここでロープワークになりました。上部の支点(幹)と下部の支点(幹)にクローブヒッチでロープを結び(木の直径は10cmくらいの幹)そのロープに細めのスリングでマッシャー結びをして自分のカラビナに通します。まったく結び方がわからず、すべて手ほどきを受け何回も繰り返し自分で出来るようにします。頭で理解し、体で覚え、原理がわかれば自分なりのインプットで出来ました。大勢なのにこの場面はリーダーさんや班長さんの粘り強い根気の賜物のように感じました。軍隊式なら怖さが先立ち頭に入らなかったかもです。

そうこうしているうちに頂上に着き、皆さん安堵の顔つきでした。すぐさま無線交信です。何故だか、いつもリーダーと目が合うので何でも先にやらなければなりません。あたふたしている私に笑いが起こり、次々と交代して無線交信を皆体験しました。やはりベテランさんは本当にお上手でした。昼食も他の会の方と会話が弾み、もう団体別なんて無いくらい笑いあったりしました。救助隊のS先生にあれこれと怖そうだけど聞きたくて(多分私だけじゃなかったから、各会の方々とも意気投合できた気がします)、思い切って質問したり、ロープの結び方を見ていただいたり、自分の今いる位置の確認の仕方(遭難時必須)とか、すごく和やかに共感しながら学べました。その後、会に分かれての動ける滑落者の引き上げ下げの講習をT田さんから受けました。見ていると理解でき出来そうでしたが、実際にやってみると右手で引き上げ、左手で引き下げの使い方のリズムがつかめるまで何回かやらないと出来ませんでした。引き下げるのも井戸の釣瓶と同じ原理なのですが、滑落者の足元様子を確認しながらロープを押し出していくのですが、自分では押し出しているつもりでも滑っていました。これも何回かすると呑み込めました。

さあ、下ります。下りには奥の院手前に捨身ヶ嶽禅定の鎖場があります。鎖場までもザレた道で段差が激しい箇所(距離は短い)でロープ代わりにスリングで代用して、岩場に恐怖心が強くある人にも安全を意識した下り方でした。鎖場ではまだ新しい鎖がついていますが、ここでも安全策をいち早くとり、鎖場の上の杭の強度を確かめ杭にムンタヒッチでロープにループを等間隔に作り、一人ずつ自分のカラビナに通して下ろしていく方法をとっていました。ロープで安全を確保して「これなら大丈夫かな!」と恐怖心を一度落ち着かせ、メンバーが冷静に崖場を下れるようにするのもリーダーの大切な役目なのだと思いました。更にそれでも恐怖心が強い人には、1対1で簡易ハーネスで個人を確保しながらの下り方をしていました。この場面では救助隊の方々や班長さんの迅速な判断、行動、技量に感動を覚えたし、勇姿に引き込まれました。

奥の院に到着し、少し休憩して出発地点の駐車場に向かいました。秋晴れで気温も高く汗もかきましたが、他の会の方々と楽しく会話したり、登山の不安や困りごと、また会の雰囲気などを語り合いました。また、救助隊、リーダー、班長さんの技量に驚き、感動し、ワクワクしました。ことに我がしわくの今回のリーダーのY津さんの勉強量、熱心さに感動ものです。頼もしくて、愉快で立派なリーダーさんだなぁと感じました。実りの多い女性交流登山でした。

(記:K野)